全12ステップ完了 - 12ステップ本を試す その5

12ステップ本に沿って作成したOSづくりは先日最後の12ステップまですべて完了しました。
感想をまとめておこうと思います。

12ステップで作る組込みOS自作入門

12ステップで作る組込みOS自作入門

この本最後まで作ってみましたが、本当に良い本です。
この本で学べたことは下記のような内容です。

  • 実行形式ファイルELFの理解とローダの実装
  • OSの基本機能の理解と実装
    • 割り込みの処理の実装
    • タスクスケジューリングの実装
    • メモリ管理の実装
    • タスク間通信の実装
    • シリアルコンソールドライバの実装

これらのものが、Minix本よりシンプルに実装され、全ソースコード解説されているので、OS周りの学習をしている私にはとても参考になりました。
巻末にも書いてあるとおり、この本で実装するソースコードブートローダとOS合わせても2721行というコンパクトなサイズで、それを12ステップの段階にわけ、少しずつ実装を修正・追加しながら最終型に近づけていくという流れでの学習なので、忙しい仕事の中でもモチベーションを保ちながら少しづつ進めていくことができ、とても助かりました。

また今後の応用として、

  • 他のプロセッサへの移植
  • TCP/IP対応

など、著者の坂井さん(小僧さん)が色々トライしていることに自分で挑戦することも考えられます。
コンパクトで理解しやすく、扱いやすいOSなので私でもこういったことにチャレンジできそうです。これらについては今後試してみたいと思っています。